離婚前に別居するメリット・デメリット
離婚を検討する際、別居という選択肢を考える方は少なくありません。
実際、離婚する前に別居することで、冷静な判断が可能になったり、法定離婚事由に認定されたりなど様々なメリットが挙げられます。
しかし、その一方で離婚前の別居にはデメリットも存在します。
ここでは、離婚前に別居するメリットとデメリットについてご紹介します。
■離婚前に別居するメリット
・冷静な判断が可能となる
離婚を検討するということは、夫婦間で何かしらの事情を抱えていることが考えられます。
その中には、感情が伴うことも少なくないと思います。
そのため、その時の感情に任せた判断を招く危険性があります。
このような状況を避けるために、パートナーと一回距離を取り、自らの気持ちを落ち着かせ、離婚について冷静に考えることが必要です。
・パートナーに対して、離婚の意思を明確に伝えることができる
日本における離婚の大半は、夫婦間の協議によって成立する協議離婚です。
そのため、離婚するには夫婦間で合意する必要があります。
しかし、同居中の場合、パートナーに取り合ってもらえず、合意形成が難しいといったケースが存在します。
そのような場合、別居することでパートナーに対して、離婚に対する明確な意思を伝えることができます。
・離婚できる可能性を高められる
別居することで、パートナーに対して明確な意思を伝えたとしても、相手が離婚に同意してくれない場合も存在します。
そのような場合、離婚訴訟を起こし、裁判で離婚を認めてもらう必要があります。
そして、裁判で離婚が認められるには、不貞行為などの法定離婚事由が必要となります。
別居期間が長い場合は、夫婦関係が破綻していると認めてもらいやすくなり、離婚が成立する可能性が高まります。
■離婚前に別居するデメリット
・経済的な負担が重くなる
別居すると、同居していた時と比べて、余分な費用がかかることになります。
そのため、別居期間が長くなればなるほど、経済的な負担は重くなると言えます。
・夫婦関係の修復が難しくなる
別居することで、互いが離婚について冷静に考えられるというメリットがある一方で、別居期間が長くなると、どちらか一方が関係を修復したいと考えていても、パートナーの心は離れてしまう可能性が高まります。
そのため、期間を定めて、別居することが重要だと言えます。
このように、離婚前の別居にはメリットとデメリットの双方が存在します。
離婚前の別居を検討する際には、これらのことを把握した上で、決定することをおすすめします。
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