任意回収
債権回収は、任意回収と強制回収の二つに分類されることがあります。このうち任意回収とは、裁判所を使わずに債権を回収することを指します。
裁判所を使わずに債権を回収することには、簡易迅速に、かつ費用も抑えられて債権を回収できるといったメリットがあります。また、弁済の仕方も両者の合意で決めることができるため、分割を認める等すれば、長い目で見て強制回収よりも確実な債権回収手段となりうる場合があります。協議によって弁済方針を決めていくため、その後も円滑に取引関係を壊さずに取引を続けていくことができる点も、メリットの一つと言えます。
任意回収には相殺や代物弁済、債権譲渡などを含みます。このうち相殺は相手方に対する意思表示のみで成立するため、最も簡易迅速な手段と言えます。
このように任意回収にはいくつかのメリットがありますが、デメリットもあります。まず、一部(相殺など)を除き、任意回収は債務者との協議によるものであるために、債務者に協力の意思が全くない場合、実現はできません。また、債務者が多重債務に陥っている場合、任意回収では回収は望めないため、他の債権者に劣後しないようにいち早く強制回収の手続きを行う必要があります。
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