歯科麻酔によるアナフィラキシーショック発症
医療過誤にあった場合、法律的には、示談交渉を行って示談金を得たり、訴訟を提起して損害賠償金を得ることで、解決を目指すことになります。
歯科麻酔が原因でアナフィラキシーショックが起こる確率は非常に低いですが、起こった場合は呼吸循環不全などの重篤な症状になることがあります。
患者がアナフィラキシーショックを起こした場合、歯科医には適切な事後措置を行うべき注意義務があり、麻酔薬を使用する歯科医においては、患者がアナフィラキシーショックを起こした場合に備えて、設備や薬を備えておく注意義務があると考えられます。
患者がアナフィラキシーショックで死亡した場合、これらの設備が十分に整い、適切な事後措置が行われていたとしても、死亡の結果を避けることができなかったといえる場合には、患者側の請求が認められる可能性は低くなっています。
しかし、歯科麻酔によるアナフィラキシーショックを起こして4歳の患者が死亡した事例においては、患者側の請求が認められました。
この事例では、患者が局所麻酔剤を原因とするアナフィラキシーショックによって呼吸循環不全に陥りましたが、歯科医は患者が眠ってしまったものと考えて、バイタルサインを確認する注意義務を怠り、しばらくの間患者の異常に気づきませんでした。
医療過誤訴訟において、歯科医がバイタルサインの観察義務を尽くしていれば、患者が生存していた可能性が相当程度あるとして、歯科医の過失と、過失と患者の死亡との因果関係が認められました。
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